[ 食材探しの旅 ]
通常生食には不向きなクッキング用のトマトなのですが、初めてこの
<ロッソナポリタン>
を生で食べたとき、なんと生食でも美味しい!と以前このブログでもこのトマトの
新品種についてふれたことがあります。
宮城県農業・園芸総合研究所の澤里さんが、夏に栽培したものを冷凍
してくれていてモニター用にどうぞ!とその他色々な野菜と一緒にホテルに
届けてくださいました。
早速黄金比といわれる
これも澤里さん作シシリアンルージュ4対ロッソナポリタン6で<サルサ・ポモドーロ>
イタリア風トマトソースを仕込むことに取り掛かる。
オリーブオイルでにんにく・玉葱をソテしてから、このように色鮮やかなトマトを投入
バジルの葉を加えてゆっくり煮込んでいき、最後は丁寧に野菜専用漉し器に掛ける。
標準糖度およそ8から10度といわれるこのトマトで仕上げたソースは、補糖の必要など
まったくない、またグルタミン酸を豊富に含むといわれるもう一方のトマト
シシリアンルージュが旨味を補ってくれている。まさにナポリとシシリーのマフィアが??
がっちりとシェークハンド!!
極上トマトソース試作品が出来上がったので和製イタリアン<スパゲティ・ナポリタン>
を作っくってみることにした。
通称「喫茶店スパゲティ」=オニオン・ピーマン・マッシュルーム缶・ハムを
スライスして、バターとサラダ油でジャーと炒め、あらかじめ茹でて水洗いしたスパゲティを入れ
焼きそばを炒めるかのようにジャーと炒め続け最後にケチャップを赤くなるまで加え
仕上げる懐かしい日本の元祖スパゲティ料理。緑色の乾燥パルメザンチーズとタバスコが
付き物だったっけ・・・・。これはこれで美味しかった。というか今でも
時は流れていつの日からか「パスタ料理」と呼ばれ、アルデンテも認知され茹でたスパゲティを
水で洗うなんてとんでもない。マッシュルームはフレッシュが出回るようになり、ピーマンは
カラフルに、チーズはフレッシュのパルミジャーノ。ハムは銘柄豚の塩漬けパンチェッタに
そしてタバスコを付ない事も・・・。
そしてアメリカ製のケチャップの替わりにロッソナポリタンで作ったサルサを使用し
「進化版ナポリタン」を作ってみました。
最後にもう一品フランス料理「舌平目の海老ムース詰めパン粉焼きトマトソース」を
こんな感じで
次回は残りの野菜「ビーツ」と「トレビス」編をお送り致します。お楽しみに
担当:フランス料理シェフ 渡邉タカシ
[ いろいろ体験談 ]
東京の各分野の一流料理人が組織する「料理ボランティアの会」が今回の震災で
最も被害の大きかった「石巻」にスポットを当て、密接な「食」の交流を通じて
石巻と東京が長期的な「食の協力関係」を結び震災復興の足がかりを作ろうという
画期的で初めてのイベント「石巻訪問交流会」を会場は「石巻グランドホテル」で
開催しました。
我々も黙ってられませんという心意気で、私とセレニティチーフ後藤
ソーシェ宗像、シェフ・パティシェ粕谷が地元サポート役で参戦!!!
東京からは洞爺湖サミット総料理長中村勝宏ムッシュ・帝国ホテル田中総料理長
ホテルオークラ善養寺洋食総料理長・ホテルニューオータニ中島眞介調理部長
麺屋武蔵山田代表・料理研究家山本益弘氏・ギリークラブ主宰渡辺幸裕氏という
夢のオールスターゲームのようなメンバーで、当日東京を発ったその脚で石巻入りして
80名の着席ビュッフェ料理を作り提供するという超ハードスケジュール!!に挑む。
仙台からのバス到着後、すぐさまコックコートに着替え各ホテルから提案したメニュー に取り掛かる。
中村ムッシュチームは地元の野菜をふんだんに使用した前菜
<季節の野菜茸のクルデュテ小海老添え>と<三陸あいなめの温かいテリーヌ
カタロニアクリーム添え>を次々と鮮やかな手さばきで進めていく。
食事の提供のみならず地元シェフ達への<技術の伝承>、また地元のこの業界 を
活性化させる ことが、中村ムッシュの想いでもあります。
帝国ホテルチームはやはり三陸で揚がる鱈を使った料理
<鱈のマスタード風味焼き バジルの香りと共に>
ホテルオークラチームは<伝統のローストビーフ>を総料理長
自らお客様の前で<カービングサービス>を行なう。
シェフ・パテシェを要するホテルニューオータニチームは、中島シェフが食べて感動
したというエピソードを紹介した後に、お客様の目の前で仕上げる
<ピエール・エルメの亘理産苺のデザート>を提供。これも絶品でした。
そしてしんがりは麺屋武蔵チームの地元の鱈・あいなめ・平目のガラで作ったまさに
石巻でしか食べられない味<粗炊き塩ラーメン>を〆に・・・いやいやトドメを刺されました。
山田代表は「石巻からのヤル気のある研修生も受け入れます。」とコメント
確かにこれも違った形の復興支援ではないだろうか?
80名のお客様は、行政・漁業関係・ホテルレストラン関係・食品加工・観光関係など
皆さん石巻の復興の鍵を握る方々ばかりで、我々もそうですが皆さん少なからず
良い刺激を受けそれぞれ心に思うもの記するものがあったのではないでしょうか?
それにしても
美味しいものはヒトを元気にするこれは紛れもないことです。
遠い地でチャリティに参加された多くの皆様に感謝いたします。
担当:フランス料理シェフ 渡邉タカシ
[ いろいろ体験談 ]
6月に日本エスコフィエ協会の同行で南三陸町へお見舞いに訪れてから5ヶ月。
再び協会の方々と同行で、南三陸町にある志津川小学校を訪れました。
東京からはホテルオークラ東京の顧問を勤められている大庭巌さんと
レストラン経営をされている堀田大さんが協会を代表して慰問を兼ね
東京のホテルで焼き上げた500個のマドレーヌを贈呈しに来仙されました。
三陸道を降りて川沿いを下り街に向かう途中、両脇にある森林に
何度となく目をやる。30mもあろう車窓から見上げる高さの部分から下が
津波の浸水でサビ色に変色したままで・・・その膨大すぎる水量と一つの街を丸ごと
飲み込んでしまった「化け物」の正体が今だに信じかねる。
街に入ると瓦礫撤去が進んだ分だけ以前より、きれいになった様子だが
破壊された建物は以前のままといっても、病院や役所など鉄筋立ての
ランドマーク的な僅かな数の建物だけで、ほとんどの家屋は流出して
跡形もない状態です。
何度も釣りをしに志津川を訪れたという同行した地元シェフは以前の風景が
「思い出すことができない・・・。」と何度もつぶやいていました。
それでも仮設の復興市があったり、以前は一件しかなかったコンビニが
数件に増えてたりと、僅かな変化がみられました。
3・11の震災当日は、2,000名もの被災者が避難したという志津川小学校は
高台に位置していますが、地震直後校庭に児童達を集めたが下界のあまりに
凄惨な状況に耐えかね先生方は、児童達に海側を見させなかったそうです。
学校関係者の方のお話で、夢中だった震災直後よりむしろ周りが落ち着いてきた
今の方が精神的にキツイという生の声もありました。
同じ被災地でも<見た目>は以前の喧騒を取り戻した街中の仙台とのギャップに
胸が痛くなります。 とにかく「忘れずに!」
初心に返り「一歩一歩!!自分たちのできること」をこれからも続けて行きます。
どうか皆様におきましても継続的な被災地へのご支援よろしくお願い致します。
担当:フランス料理シェフ 渡邉タカシ
[ 食材探しの旅 ]
2011年10月31日の「美食会」
これまでのホテルメトロポリタン仙台恒例の和洋中コラボレーション「美食会」
メニューに新たに自然派ワインを合わせるという初の試み!!
なかなかに難しいテーマではありましたが、「基本」私共の取り組んでいる
料理コンセプトも「安心・安全・体に優しいもの・極力化学調味料は使わない
手作りにこだわる・素材の持ち味を生かす」などetc
今回の「自然派ワイン」の造り手が提唱するコンセプトと相通ずるものがあるので
その最大公約数を生かせればともっと新しい可能性が生まれていくのではと考えています。
参加出来なかった方の為にワインのご紹介を
アミューズ・ギュールの仏料理<滑らかなカリフラワームース モンサンミシェル産
ムール貝とそのジュレ宮城県産の野菜に塩竃産フラワーソルトを掛けて>
と
前菜の日本料理8種の前菜を盛り込んだ<和の前菜〜オータムコレクション>には、これ
ディディエ・モンショベ クレマン・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン
やはりこれだけの、細かい品数・ヴァラエティー料理に合わせる飲料は
「泡もの」しかないでしょう。
スパークリングワインとはいえブルゴーニュの極上シァルドネを使用した
ハイレベルなクレマンが、エレガントにはじけ続ける泡と品種の持ち味の塩味
そしてわずかな心地よい苦味が<わがまま・気ままな料理>を受け止めてくれます。
シャンパーニュ顔負けです。
お次は<髪菜と山伏茸入り烏骨鶏の滋養スープ>と
日本料理の<甘鯛と鮑・銀杏入り海老芋饅頭袱紗寄せすっぽん玉地蒸し>には
ドメーヌ・ル・ブリゾー パタポン・ブラン
まるでダルビッシュのスライダー(ここに来て野球例え???)のような
「魔法」のような料理には・・・エチケットの造り手クリスチャン・ショサールの
自画像があざ笑うごとく登場!!粘性が高くボディもしっかりしている。
かつ濃い目でフルーティーな柑橘系で。烏骨鶏&すっぽんを受けて立つ。
ロワール地方品種はシュナンブラン
メイン料理
<米沢牛フィレ肉のロティ 栗のモンブランタルトと仏産茸添えグランヴェヌール風>には
またまた鬼才・天才クリスチャン・ショサールの「ラ・デロペ」登場
品種ピノ・ドニスというロワール地方の特有品種がこうも化ける のか?
いわば、じゃじゃ馬といったら語弊があるが田舎娘が、造り手によって
ちょいと個性的な「プリティ・ウーマン」=ピノノワールに生まれ変わる。
「デロペ」とは盗人と言う意味で、なんと造り手の畑から赤ワイン品種が盗まれた ため
ネーミングしたのだとか。
デザートワインはもう手に入らない“伝説”といっても過言ではない
ヴーヴレ ル・バル ルメール・フルニエ
魚の白と 同じ品種のシュナン・ブランなのですが、んーまいったな・・・
ベタな表現ですが 「美味いんです」( 笑) じぁなきゃ「まいうー!!」
甘口ですが、ボリューム豊かで、酸がとてもしっかりしているから華麗なる甘さを
表現できてるんでしょうね。
「僕は甘いの苦手だから」という方に飲ませたくなります。でももうありません。
最後の入荷だそうです[涙] 酒屋さんぜひ探してみてください。
<酸味系林檎のキャラメリゼ パリパリのシブースト仕立てプラムと干し葡萄添え>
と一緒に!!ボリューム多くて申し訳ありません。
ご参加いただきました皆様本当にありがとうございました。
今回参加出来なかった方は、是非次の機会どうぞ宜しくお願い致します。
担当:フランス料理シェフ 渡邉タカシ